2019年5月4日(土)
柏餅、東日本の場合/柏と槲の葉っぱのお話
もうすぐ端午の節句(節供)。柏餅の季節です。
桜餅が東西で違うと言うのはよく知られていますが、
柏餅も実は違うということは、あまり知られていません。
では、この柏餅↓は、どちらのでしょうか?
ハイ、おそらく正解!東日本の柏餅です。
あれ、うちの地方の柏餅もこの葉だよ、という西日本の方も多いことでしょう。
この柏餅の葉、槲(カシワ)が今の日本では全国区。
塩漬けの槲(カシワ)の葉で、この写真にように色が茶色と緑の二種類が出回っています。
色の違いは、中のあんこの違いがわかるため、あえて色を変えているみたい。
色を変えられなかった昔は、葉の表裏のどちらを上にするかでわかるようにしたとか?
え、柏餅のカシワって、柏の木じゃないの?
おそらく日本中のほとんどの人がそう思っていると思いますが、
柏と槲、実は違う木。
柏餅に使っているカシワは、槲(カシワ)、なのです。
じゃ、柏餅じゃないじゃん!となりますが、実は柏餅の柏は、
葉っぱの種類を特定しているわけではないのです。
柏は古くから、御供えなどで食器代わりとされていた神聖な植物であり、
新芽が育ってから古い葉が落ちるため子孫繁栄の縁起物。
そして、柏には【食べ物を乗せる、包むなどの意味】もあるのです。
実際、西日本の本来の柏餅はまったく別の葉っぱです。
その話はまた、別の機会に。