2020年2月10日(月)
菱餅の色の並びのナゾ①七段飾りの五段五色菱餅.令和二年版
毎年この時期になるとブログで書いている、菱餅の色の並びのナゾ。
先日、某テレビ局から、クイズ番組の問題に使いたいから正しいか確認したい、と電話あり。
毎年この時期は、菱餅やお花見団子の色並びの質問がやたらめったら多くなる。
毎年書いていますが、復習を。
■菱餅の段数の違い
1・七段飾りの雛人形の菱餅は、基本五段菱餅。そして下から上に行くにつれ、少しずつ小さくなっているのが特長。
2・最近の親王雛(女雛と男雛)などの雛人形の菱餅は、三段菱餅が主流。上に行くにつれ少しづつ小さくなっているのものありますが、三段同じ大きさが今は主流。
では、まずは
●七段飾りの菱餅の色並びについて・・・
①下から、白、緑、桃色、黄色、赤の五段が多い↓
この場合は、白(雪)、緑(植物・葉)、桃色(花)、黄色(月)、赤(太陽)と、
地面から天までを表しているのですが、実は五段菱餅にはコレとは違う並びも時々あるのです。
②下から、白、桃色、緑、黄色、赤の五段。緑と桃色の位置が逆転しているパターン↓
この菱餅は、東京世田谷の国立成育医療研究センターの七段飾りのものです。
今ちょうどロビーに飾ってあるので、行けば見られます。
これは病院所蔵の雛人形ですから、菱餅の色のナゾなど分かるはずもなく・・・
③下から、桃色、黄色、白、緑、赤。逆転どころか、まったく違う並びの菱餅↓
うーんこれはいったいどうしたものか?
この菱餅は、昨年2月の東京世田谷の静嘉堂文庫美術館で飾られていた、
三菱の岩崎家の七段飾りの菱餅。
ポスターにあった、この菱餅のナゾが知りたくて見に行ったのですが、
学芸員さんもこの並びの意味は分からないとのこと。ナゾのまま、です。
このように、
基本の並びは、①なのですが、違う並びもあり、なぜ違う並びも存在するのか?は、
雛人形自体が昔に作られているものも多く、ナゾのまま、永遠に解決できないなのです。
三段の色並びは次回へ続く。