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季節ごとにあしらう器や箸置を愛でながら、五感のすべてで四季を感じる和の心。「いただきます」を未来へつむぐ

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2020年2月20日(木)

菱餅の色の並びのナゾ②三色菱餅の場合.令和二年版

現代の菱餅は、三段の三色が定番。

でも七段飾りの雛人形では、五段五色の菱餅という話を前回書きました。

その話は←コチラ

 

今の三段の菱餅の並びは、下から、緑・白・桃色が圧倒的に多いのですが↓

時々、下から白・緑・桃色の三段の並びの場合もあるのです↓

(※この三段菱餅は、親王雛+三人官女の三段雛人形の中の菱餅です)

この違いはどうして?と疑問ですよね。

 

前回の五段の菱餅の時にも書きましたが、

七段飾りひな人形の場合、(時々並びが違う場合もありますが)

基本は、下から、白・緑・桃色・黄色・赤の五段。

それを三段の略式にしたから、下から、白・緑・桃色の三段になった説が有力!

 

ではなぜ、今は色が逆転したのでしょうか?

 

これにはまた諸説あるのですが、

★三段の場合は、一番下が白よりは、間に入れたほうが色のバランスが良い。★

そうなると色の並びの理由の説明が付かなくなってしまうから、

この三色三段の菱餅の色の意味は・・・・・

 

①ただ単に色だけの意味に変えた説

緑(草・ヨモギ)・白(雪・白酒)・桃色(花・桃の花)と、意味だけを当てはめたとか、、、

 

②蓬餅+紅白餅説

もともとのひな祭りのお菓子は邪気を祓う”蓬餅”。

それに厄除けの意味があり、七段飾り雛人形にも入っている”紅白二段の重ね餅”をを乗せて、

下から緑・白・桃色の菱餅にした説。

 

③春待ち説

雪の下から植物が育ち、桃色の花を咲かせる、春そのものを表している説。

でもこの説だと、白が一番下だとしても、この説として使えそう。

 

④お花見団子の三色の並びに合わせた説。

※逆にお花見団子が菱餅に合わせた、といった方が正しいかも?

 

と諸説あり、どれが正しいのかは、ナゾのまたナゾ。なのであります。

 

協会ロゴの色は、日本の伝統色の橙と墨。橙(だいだい)は、代々受け継ぐの意をもち、鏡餅にも使われる縁起物です。